プロ野球のドラフトにおけるFAやトレードとの矛盾点

プロ野球において新たな戦力の獲得として注目されるのがドラフト会議です。その制度趣旨は、人気チームや資金力のあるチームに戦力が偏らないようにすることでプロ野球界全体の発展を推進することにあります。

それに対してFA権は、一定期間チームに在籍したプロ野球選手が一旦自由契約となることで12球団全てから好きなチームと交渉して移籍できるようになる権利を指します。FA権は、人気チームや資金力のあるチームにせっかく育てた選手が流れてしまう可能性があり、ドラフトの制度趣旨と矛盾しています。実際にFA権を行使した選手の多くは巨人やソフトバンクなどのチームに流れる傾向があり、偏っているのが現状です。

ドラフトまた、トレードは、選手の意思とは関係なく球団の都合などにより、移籍させられてしまう制度です。通常のトレードであれば、互いの球団の選手対選手の交換で成立する人的トレードを指しますが、稀に金銭トレードと呼ばれるトレード形式が成立する場合があります。これは、補強のための戦力が釣り合わず人同士のトレードでは賄いきれないと判断したケースの場合に行われるようです。補填された金銭で失った戦力の穴埋めとして新たな戦力の獲得や生え抜き選手の育成に充てられるため問題ないとする意見もありますが、理論上は金銭により球団は意のままに他球団の有力選手を引き抜くことで戦力補強を行うことを許してしまうことに繋がるため問題ないとは言えないでしょう。

こうした金銭トレードもドラフトの制度趣旨に反し、矛盾することになります。